友禅作家・米山豊昭氏の付け下げ訪問着と西陣・白綾苑大庭織物の袋帯
東京友禅の作家の米山豊昭氏の付け下げ訪問着です。
米山氏は、染料に特殊な顔料を使って極細の筆で生地に直接描くことでより一層繊細に柄を描く技術を誇る作家です。
雪化粧した千両の上を雀たちが飛び交う冬の情景を描写した情緒的な柄です。
雀の目から葉の脈までも忠実に描いています。
後ろ身頃には桔梗や萩で、秋から冬の季節に。
帯は、京都西陣の帯メーカーの白綾苑大庭織物です。
大胆な柄ゆきと色使いで西陣帯を象徴する帯を作り続けています。
その大胆な柄はきものにメリハリをつけ、また、生地もしっとりしていながら柔軟で丈夫であることから数少ない帯芯要らずの袋帯といえます。
ちなみに、、、
「付け下げ」とは、、、反物の状態で着たときに模様がすべて上を向くように作られるきものです。
仮縫いしてあり柄が全体的にある訪問着が主流となっており、付け下げは略礼装と思われがちですが、柄の配置数によりフォーマルにも街着にも使える便利なきものなのです。